希望の復活論 educational story for 13-18 years children in Japanese featuring inspiring themes

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希望の復活論

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"パウロ牧師は、長年、神様に仕えてきました。しかし、彼の心にはいつも一つの大きな雲がありました。「愛する教会員たちが亡くなった後、どこへ行くのだろう?聖書の楽園とは、天国と同じなのだろうか?」答えの出ない問いに、彼の眉間のしわは深くなるばかりでした。"
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"ある日の午後、教会に一人の青年が訪ねてきました。彼の名前はアキラ。その澄んだ瞳には、迷いのない光が宿っていました。「牧師様、何かお悩みですか?」アキラ青年の穏やかな声が、静かな礼拝堂に響きました。"
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"パウロ牧師は、長年の悩みを打ち明けました。「楽園と天国…その違いが分からず、信者たちに確かな希望を示せずにいるのです。」それを聞いたアキラ青年は、静かに頷き、一冊の本を取り出しました。"
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"「牧師様、復活とは、霊人体が成長することなのです」とアキラ青年は語り始めました。「地上で神様の愛とみ言によって霊人体が完成した人が行くところが天国です。しかし、多くの人々は霊人体が未完成のまま霊界へ行きます。」"
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"「その未完成な霊人たちが、地上にいる人々の助けを借りて再び成長し、完成を目指す場所、それが楽園なのです。楽園は天国へ向かうための、希望の場所なのですよ。」パウロ牧師は、アキラ青年の言葉に息をのみました。"
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"アキラ青年は続けます。「地上にいる私たちが、霊界にいる愛する人々のために善い行いをし、祈りを捧げること。それが、彼らの霊人体の成長を助ける『復活』の協力となるのです。私たちは、見えない世界と深く繋がっているのですよ。」"
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"パウロ牧師の目から、一筋の涙がこぼれ落ちました。長年の心の霧が、まるで強い光に照らされて消えていくようでした。「なんと…!亡くなった者たちは、ただ待っているのではなかったのか。私たち地上の者が、彼らの希望となれるというのか!」"
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"「そうです」とアキラ青年は優しく微笑みました。「楽園は終着駅ではなく、天国という目的地へ向かうための大切な乗り換え駅のようなものです。そして、地上の私たちは、その乗り換えを手伝う駅員のような存在なのです。」"
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"パウロ牧師は立ち上がり、窓の外の空を見上げました。空は、今まで見たこともないほど青く、澄み渡っていました。「ありがとう、アキラ君。君は私に、本当の希望を教えてくれた。これで私は、自信をもって信者たちに語ることができる!」"
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"その日以来、パウロ牧師の説教は、力と愛に満ち溢れるものになりました。彼は信者たちに、地上での生活がいかに大切で、それが天にいる愛する人々への最高の贈り物になるかを語り続けました。教会には、新しい希望の光が満ち溢れていました。"
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