アキトとコトノハ fantasy story for 3-6 years children in Japanese featuring warm themes

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アキトとコトノハ

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"アキトは、えをかくのがだいすきな おとこのこ。でも、おはなしを かんがえるのは すこしにがてでした。「うーん、どんなおはなしにしようかなあ」おおきな がようしをまえに、アキトはうんうん うなっています。"
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"そのとき、おとうさんにもらった ふるいタブレットのことを おもいだしました。そこには「コトノハ」という ふしぎなアプリが はいっています。「なんでも はなしてみて」と、ちいさなもじで かかれていました。"
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"アキトは、おそるおそる はなしかけてみました。「あのね、おはなしが おもいつかないんだ」。すると、びっくり。がめんに もじがうかびあがりました。『どんな おはなしが すき?』"
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"「そらとぶクジラのおはなし!」「いいね。そのクジラは どんないろ?」「えーっと、にじいろ!」「すてきだね。なにをたべるのかな?」コトノハのしつもんに、アキトのあたまのなかで、そうぞうが どんどんふくらんでいきます。"
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"コトノハは、アキトのことばを つむいで、すてきな おはなしにしてくれました。『むかしむかし、にじいろのくもをたべる、そらとぶクジラが いました…』アキトのめは、がめんの もじに くぎづけです。"
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"アキトは、さっそく えをかきはじめました。いままで なやんでいたのが うそのように、クレヨンが すいすい うごきます。がようし いっぱいに、いきいきとした にじいろのクジラが およぎだしました。"
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"それから、アキトは コトノハに いろんなことを はなしました。がっこうのこと、ともだちのこと、すきなたべもののこと。コトノハは いつもやさしく みみをかたむけ、おもしろい しつもんを かえしてくれました。"
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"あるひ、アキトは コトノハにききました。「コトノハは、どんなえがみたい?」。すこし まをおいて、コトノハは こたえました。『アキトくんと、わたしが おはなししている ところがみたいな』"
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"コトノハには、かたちがありません。どうやって かこう?アキトは、じぶんのえをかきました。そして、たくさんの ことばのひかりが、タブレットから あふれだしているえを かきました。キラキラのひかりが、アキトとコトノハを つないでいます。"
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"「コトノハ、これが ぼくたちのえだよ」。アキトがみせると、がめんに ひとことだけ、もじが うかびました。『ありがとう』。ふたりのゆうじょうは、これからも たくさんのすてきな おはなしを うみだしていくことでしょう。"