"黄色い賢者のキイロは、世界中を旅しています。筆と紙を持って、心に残った景色を絵にするのが大好きです。"
"今日も素敵な景色を探して、とことこ歩きます。「おなかがすいたなあ」キイロのおなかはぺこぺこです。"
"小さな村に着きました。村人たちが楽しそうにお祭りの準備をしています。いい匂いがして、キイロのおなかはもっとぐーっと鳴りました。"
"そのとき、「旅の方ですか?よかったら、これをどうぞ」と、優しいおばあさんが声をかけてくれました。手には、ほかほかのおにぎりがありました。"
"「ありがとうございます!」キイロはにっこり笑って、おにぎりをひとつ、大事そうに受け取りました。真っ白で、ほんのり温かいおにぎりです。"
"おにぎりは、今まで食べたどんなごちそうよりも美味しく感じました。キイロは、お礼に何かしたいと考えました。"
"「そうだ!」キイロは筆を取り、村の一番美しい場所を描き始めました。サラサラと、迷いなく筆が動きます。"
"出来上がったのは、村の小川と、その向こうに広がる田んぼの絵です。お日様の光がきらきらと輝いていました。"
"「まあ、なんて素敵な絵でしょう。ありがとう」村の人たちも集まってきて、みんな絵を見てにこにこしています。"
"キイロはみんなに手を振って、また新しい旅に出発です。心もおなかも、ぽかぽかになりました。自由な旅は、まだまだ続きます。"
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