"青い空の下、白い雲がどこまでも続く道。ワタルさんが運転するミニバンに、リクくんとひかりちゃんが乗っています。「今日は、北海道の『おと』を探しに行くぞ!」ワタルさんの言葉に、二人は「やったー!」と歓声をあげました。"
"「どんな音が聞こえるかな?」ひかりちゃんは、窓の外を眺めながら、耳をすましました。ミニバンが森の近くにさしかかると、どこからか不思議な音が聞こえてきました。"
"「コツ、コツ、コツ…」まるで木を叩くような、リズミカルな音です。「なんだろう、この音?」リクくんとひかりちゃんは顔を見合わせ、音のする方へ、そっとミニバンを降りました。"
"音の正体は、大きなくちばしを持った鳥、クマゲラでした。一生懸命に木をつついて、おうちを作っているようです。「森の大工さんだね!」ひかりちゃんが、小さな声で言いました。"
"次にミニバンがやってきたのは、広い海が見える場所です。「キュー、キュー」今度は、なんだか甘えたような、可愛らしい鳴き声が聞こえてきました。"
"岩の上では、たくさんのゴマフアザラシが、気持ちよさそうに日向ぼっこをしていました。「みんなでお昼寝してるみたい!」リクくんとひかりちゃんは、アザラシの真似をして、砂浜にごろんと寝転がってみました。"
"夕日が空をオレンジ色に染める頃、ミニバンは静かな湿地を走っていました。すると、空気をふるわせるような、大きくて美しい声が響き渡りました。「ケーン、ケーン!」"
"声の主は、優雅な鳥、タンチョウヅルでした。長い首を伸ばし、翼を広げて鳴く姿は、まるでダンスを踊っているかのようです。リクくんとひかりちゃんは、その美しさに、ただただ見とれていました。"
"たくさんの「おと」を見つけた帰り道。ミニバンの中は、楽しかった一日の思い出でいっぱいです。ひかりちゃんは、ワタルさんの肩に寄りかかって、すやすやと気持ちよさそうに眠っています。"
"「パパ、次はどんな『おと』を探しに行こうか?」助手席のリクくんが、キラキラした目でワタルさんに尋ねました。「そうだなぁ。北海道には、まだまだ不思議な音がたくさんあるぞ!」モコモコ動物ミニバンの、わくわくするドライブは、これからも続きます。"
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